最大100W出力のPD充電器「VOLTME Revo 100 Pro」をレビューしていきます。
VOLTME Revo 100 Proは、USB Type-Cが3ポート、Type-Aが1ポートの合計4ポートのPD充電器です。
今回はVOLTME(ボルトミー)さんからレビューを書かないかとお声がけいただき、サンプルとして「VOLTME Revo 100 Pro」と「PowerLink YOYO 巻き取り式ケーブル(100W)」を提供いただきました。
私の好きに記事を書くことを快諾いただいたので、忖度なしでVOLTME Revo 100 Proをレビューします。
果たしてVOLTME Revo 100 Proの使い心地はどうなのか?
スペック通りの性能なのか?
早速レビューしていきます。


VOLTME Revo 100 Pro パッケージ・付属品
パッケージ
パッケージはシルバー基調で底面が黄色でサイバー感のあるクールなデザインです。
この黄色はVOLTMEのブランドカラーで、充電器のUSBポートにも採用されている色です。
前面には四角を使用した模様が型押しされています。
パッケージにもしっかりとコストをかけていてブランドイメージを大切していることが分かります。

パッケージ裏面には各種マークが印刷されています。
EUのCEマーク、北米のFCCマーク、日本のPSEマークがあり各国の安全基準を満たしています。
また世界展開していることも伺えます。

PSEマークには「CQC」の記載があるので、PSEの中国の登録検査機関である「中国品質認証センター」で取得されています。
「株式会社サンライズ」が認証代行業者と思われます。

付属品
充電器以外の付属品は、カードとマニュアル(取扱説明書)のみ。
日本語のしっかりしたマニュアルで日本展開の本気度が垣間見えます。

マニュアルには「通常保証24ヶ月」の記載があり、2年保証は嬉しいポイントです。
製品ページにも同様の記載がありました。
VOLTME製品の保証期間は購入より24ヶ月間です。正しい使用方法において製造上の欠陥に起因する故障や不具合が発生した場合は無償にて交換いたします。
VOLTME Revo 100 Pro 充電器 製品ページ
VOLTME Revo 100 Pro 本体
外観
まずは外観です。
第一印象は「おっ、カッコいい」。
本体は黒ベースでポイントに黄色が使われているシンプルな色使いです。
シンプルながらも「VOLTME」の文字は印刷ではなく刻印、パッケージ同様の四角いディンプルが施されているなど、高級感があります。

裏面にも四角いディンプルが施されいます。
ディンプルはデザイン的な処理だと思ったのですが、滑り止めの機能も備えていて機能美を感じます。

前面にはUSB Type-Cが3ポート、Type-Aが1ポートがあります。
各USBポートにはブランドカラーの黄色が使われています。

背面にはプラグがあります。
各USBポートの出力の仕様と各種マークが印刷されています。

サイズ・重量
VOLTME Revo 100のサイズと重量を計測しました。
横 | 高さ | 奥行き | 重要 | |
---|---|---|---|---|
プラグ収納 | 約68.8mm | 約70.0mm +プラグ1.0mm | 約33.5mm | 217g |
プラグ展開 | 約68.8mm +プラグ16.0mm | 約70.0mm | 約33.5mm |
まずサイズ感はコンパクトな印象です。
プラグ収納時、プラグ部分が1mmほど出っ張っていますが、気にならないレベルです。
デザイン性が損なわれないようにプラグを引き出すための出っ張りを必要最小限にしたのでしょう。
1mmの出っ張りでもプラグは指の腹で簡単に出せます。
重量は217gで本体サイズがコンパクトな分だけ重量があるように感じます。
ただ100W出力の充電器としては重くも軽くもない平均的な重量と言えます。
VOLTME Revo 100 Proの性能
仕様
VOLTME Revo 100 ProはUSB PD3.0に対応していて、USB Type-Cポートはそれぞれ単ポート出力が100Wあります。
メーカーや製品によっては一部のポートのみが100W出力の充電器もあるので、全ポート100W出力は評価できるポイントです。
Type-Aポートの出力も22.5Wと高めです。
おそらくHUAWEI(ファーウェイ)のSCPと、18WのQCにも対応していると推測できます。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A | |
---|---|---|---|---|
1ポート利用時 | 100W | 100W | 100W | 22.5W |
2ポート利用時 | 65W | 35W | ― | ― |
65W | ― | 35W | ― | |
75W | ― | ― | 22.5W | |
― | 65W | 35W | ― | |
― | 75W | ― | 22.5W | |
― | ― | 75W | 22.5W | |
3ポート利用時 | 45W | 30W | 25W | ― |
45W | 30W | ― | 22.5W | |
45W | ― | 30W | 22.5W | |
― | 45W | 30W | 22.5W | |
4ポート利用時 | 45W | 20W | 20W | 12W |
複数ポートを使用する時は、上部のポートにはより多くの給電が必要なデバイスを接続します。
例えば、「ノートパソコン → タブレット → スマートフォン」と接続すれば効率よく充電できることが仕様からわかります。
USBテスターで対応規格を確認
VOLTME Revo 100 Proが100W出力できる仕様通りなのか、USBテスターで確認します。
使用したUSBテスターはPower-Z KM003Cです。
Type-Aは計測できませんがType-Cポートをそれぞれ確認しました。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A |
---|---|---|---|
QC3.0 QC4+ FCP SCP AFC PD3.0 100W PD-PPS DCP Apple 2.4A | ― |


100W出力できるPD3.0、PD-PPSおよび互換性のあるQC4+をサポートしていて100W出力できることが分かります。
QC3.0 QC4+ | QCはQuick Chargeの略でQUALCOMMが開発した急速充電規格です。 QC4+はPD規格と互換性があります。 |
FCP | OPPOが開発した急速充電技術です。 |
SCP | HUAWEIが開発した急速充電技術です。 |
AFC | Samsungが開発した急速充電技術です。 |
PD3.0 100W PD-PPS | USB Power DeliveryのPDで、USBの急速充電規格です。 |
DCP | テータ通信を伴わないUSBの充電規格です。 |
実際に充電してみる
VOLTME Revo 100 Proを使用して実際に充電してみます。
充電する機器はノートパソコン、スマートフォン
に加えて、ポートを埋めるためにiPhone11とAndroidタブレット(Xiaomi製)を使用しました。
なおUSBケーブルもVOLTMEの「PowerLink YOYO 巻き取り式ケーブル(100W)」を使用しています。

1ポート充電
100Wを要求する機器は持ち合わせていないので、ノートパソコンとXiaomiのスマートフォンを単ポートと複数ポートで充電してみます。
ノートパソコンの定格電力は65Wで計測値は約60W強、Xiaomiのスマホは計測値で20W強出ることを事前に確認しています。
ノートパソコンもスマホも充電残量を少なくして、最大出力で充電されるようにしました。
ノートパソコン
まずはノートパソコンから。
Type-Cはいずれも約62Wの出力でした。
Type-Aの充電には対応していませんが参考用に計測したところ約14Wの出力でした。
Type-Cはほぼ定格電力で充電されました。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A | |
---|---|---|---|---|
期待値 | ノートパソコン 60W強 | ー | ||
測定値 | ノートパソコン 約62W 約20V×約3.1A | ノートパソコン 約14W 約5.2V×約2.8A |


スマートフォン
続いてスマートフォン。
Type-Cはいずれも約22Wの出力、Type-Aは約13.5Wの出力でした。
Type-Cは事前に把握していた電力で充電されました。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A | |
---|---|---|---|---|
期待値 | スマートフォン 20W強 | ー | ||
計測値 | スマートフォン 約22W 約8.8V×約2.5A | スマートフォン 約13.5W 約8.8V×約1.5A |


2ポート同時充電
USB Type-Cの2ポート同時充電は65Wと35Wになる仕様です。
Type-Aを組み合わせると75Wと25Wになります。
2ポートを利用してノートパソコンとXiaomiのスマートフォンを同時に充電してみました。
ノートパソコンの定格電力は65Wで計測値は約60W強、Xiaomiのスマホは計測値で20W強出ることを事前に確認しています。
結果はノートパソコンへの出力は1ポート利用時と同じ約62W。
スマートフォンへの出力も1ポート利用時と同じ約22Wで、Type-Aも変わらず約13.5Wでした。
デバイスの電力が仕様内に収まっていたこともあり、2ポート同時充電時も電力が落ちることなく充電ができました。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A | |
---|---|---|---|---|
期待値 | ノートパソコン 約60W強 | ノートパソコン 約60W強 | スマートフォン 約20W強 ノートパソコン 約60W強 | スマートフォン 約13.5W |
計測値 | ノートパソコン 約62W 約20V×約3.1A | ― | スマートフォン 約22W 約8.7V×約2.5A | ― |
ノートパソコン 約62W 約20V×約3.1A | ― | ― | スマートフォン 約13.5W 約8.8V×約1.5A | |
― | ノートパソコン 約62W 約20V×約3.1A | スマートフォン 約22W 約8.7V×約2.5A | ― | |
― | ノートパソコン 約62W 約20V×約3.1A | ― | スマートフォン 約13.5W 約8.8V×約1.5A | |
― | ― | ノートパソコン 約62W 約20V×約3.1A | スマートフォン 約13.5W 約8.8V×約1.5A |



3ポート同時充電
3ポート使用時、仕様ではType-Cの出力はそれぞれ45W、30W、25Wまでになります。
Type-Aを使用すると、Type-Cの出力は45W、30Wまで、Type-Aが22.5Wまでになります。
ノートパソコンとXiaomiのスマートフォン、さらにXiaomiのタブレットを同時に充電します。
ノートパソコンの定格電力は65Wで計測値は約60W強、Xiaomiのスマホは計測値で20W強、Xiaomiのタブレットは18Wの急速充電に対応しています。
結果はノートパソコンが約42W、スマートフォンが約22W、タブレットが約17Wでした。
最大45Wのポートでは約42Wで充電でき、残りの2ポートもそれそれのデバイスの最大電力で充電できました。
ノートパソコン、スマートフォン、タブレットの3デバイス同時充電でも実用できる結果です。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A | |
---|---|---|---|---|
期待値 | ノートパソコン 約45W | スマートフォン 約22W強 ノートパソコン 約45W | タブレット 約18W スマートフォン 約22W強 | タブレット 約18W |
計測値 | ノートパソコン 約42W 約15V×約2.8A※ | スマートフォン 約22W 約8.5V×約2.6A | タブレット 約17W 約8.7V×約1.9A | ― |
ノートパソコン 約42W 約15V×約2.8A※ | スマートフォン 約22W 約8.5V×約2.6A | ― | タブレット 約17W 約8.9V×約1.9A | |
― | ノートパソコン 約42W 約15V×約2.8A | スマートフォン 約22W 約8.5V×約2.6A | タブレット 約17W 約8.9V×約1.9A |
青ケーブルがノートパソコン、黄ケーブルがスマーフォン、白ケーブルがタブレットに接続されています。




4ポート同時充電
最後に4ポート全部を使用して同時充電します。
仕様では45W、20W、20W、12Wです。
ノートパソコンとXiaomiのスマートフォン、Xiaomiのタブレット、さらにiPhone11を同時に充電します。
ノートパソコンは3ポート同時充電時と同じ約42W、タブレットも約17Wで充電して欲しいところ。
スマートフォンは20Wに近い電力、iPhone11は10W(※)に近い電力で充電できるとほぼ仕様通りの性能です。
※iPhone11は最大18Wの急速充電に対応していますが、私の環境では約10Wになることを事前に確認しています。
結果は、スマートフォンとタブレットの電力がやや弱いですが、ほぼそれぞれ規格の電力か仕様の供給電力の低い方に近い数値が出ました。
Type-CのノートパソコンとTepe-AのiPhoneは期待値通りの結果に。
一方、Type-Cのスマートフォンは17W、タブレットは12Wとやや期待値に届かない結果でした。
期待値に届かないデバイスがあるものの、4ポート同時充電でも十分に実用できる結果となりました。
Type-C 1 | Type-C 2 | Type-C 3 | Type-A | |
---|---|---|---|---|
期待値 | ノートパソコン 約45W | スマートフォン 約20W | タブレット 約18W | iPhone11 約10W |
計測値 | ノートパソコン 約42W 約20V×約2.1A | スマートフォン 約17W 約8.4V×約2.0A | タブレット 約12W 約9V×約1.4A | iPhone11 約10W 約5.1V×約2A |
青ケーブルがノートパソコン、黄ケーブルがスマーフォン、白ケーブルがタブレット、黒ケーブルがiPhone11に接続されています。




4ポート同時充電時の注意点
1ポート~3ポート利用時はケーブルやデバイスを取り外しても電力の遮断はありませんでしたが、4ポートに増やす、あるいは3ポートに減らす時は電力の遮断がありました。
総電力量を再計算するための仕様だと思われますが、充電機能を持たない常時給電のデバイス(ネットワークカメラなど)の使用には向きません。
充電器の発熱は?
今回、VOLTME Revo 100 Proを検証するにあたり100Wに近い高出力で使用し続けたため、本体はそれなりに発熱していました。
熱くて持てないほどではありませんが、発熱は結構気になった点です。
ただ通常の使用であれば、多くのデバイスは一定量が充電されれば供給電力は抑制されます。
満充電に近づくにつれ出力も減り発熱もおさまります。
実際、接続したデバイスの充電が終わるにつれて発熱も収まっていったので、神経質になる必要はなさそうです。
【独自技術「V-Dynamic」採用】独自の「V-Dynamic」技術が搭載されており、「おまかせ充電」に対応するのが魅力。対応機器と適切な電力供給し、高速充電と高効率化の両立を実現いたします。温度管理、短絡防止や過電流保護などの多重保護機能を備えており、長期間にわたり利用することができます。さらに、UL94:V-0の難燃グレードに適合した材料を使い、難燃性が高いです。
VOLTME Revo 100 Pro 充電器 製品ページ
気になったのでVOLTMEの製品ページを確認したところ上記の記述がありました。
異常発熱した場合は電力供給が遮断される仕様のようです。
VOLTME Revo 100 Proのまとめ
充電時の発熱はやや気になりますが、高出力で長時間使用した場合であり、一般的な使用であれば問題ないと思います。
独自の「V-Dynamic」技術により過電圧・過電流・過充電防止や温度管理など安全性も高いと言えます。
デザインが良く高級感があり、持ち運びに便利なサイズ感でモバイル用途にもおすすめできます。
最大100Wの高出力、4ポートあるPD100W充電器の中では安価な点も魅力的です。
VOLTME Revo 100 Proのおすすめ度
商品名 | VOLTME Revo 100 Pro |
---|---|
おすすめ度 | |
使用期間 | 2025年5月~ 0ヶ月(使用中) ※ 2025年5月20日時点 |
