好きなイヤホンをワイヤレス化できる「FIIO UTWS5 2025」をレビューします。
FIIO UTWS5 2025は2025年1月に発売されました。
実は発売してすぐに購入していたのですが、前モデルの「FIIO UTWS5」が現役だったので待機状態でした。
この度、FIIO UTWS5 2025に切り替えたので早速レビューしていきます。
なお、機能・性能的には「FIIO UTWS5 2025」と「FIIO UTWS5」はほぼ同じです。
変わったのは充電部分で、金属の接触部分がなくなり非接触型のワイヤレス充電になっています。



FIIO UTWS5 2025 概要
仕様・スペック

FIIO UTWS5 2025の仕様・スペックです。
数値が微妙に異なりますが、採用されているBluetoothチップとDACチップは同じなので、充電部分を変えたマイナーチェンジと言えます。
UTWS5 | UTWS5 2025 | |
---|---|---|
Bluetoothチップ | Qualcomm QCC5141 | Qualcomm QCC5141 |
DACチップ | 旭化成エレクトロニクス AK4332 ×2 ※DAC・アンプ一体型チップ | 旭化成エレクトロニクス AK4332 ×2 ※DAC・アンプ一体型チップ |
Bluetoothバージョン | 5.2 | 5.2 |
対応Bluetoothコーデック | LDAC(※) aptX Adaptive aptX AAC SBC ※ファームウェアップデートで対応 | LDAC LHDC aptX Adaptive aptX AAC SBC |
連続使用時間 | レシーバー単体で8時間 ※充電ケースで3~4回のフル充電が可能 | 8時間以上(AAC使用時) ※充電ケースで2回のフル充電が可能 |
イヤホンコネクタ形状 | MMCX / 2Pin(0.78mm)の2モデル | MMCX / 2Pin(0.78mm)の2モデル |
出力 | 53mW(16Ω負荷時) 33mW (32Ω負荷時) | 55mW(16Ω負荷時、THD+N<1%) 35mW(32Ω負荷時、THD+N<1%) |
ノイズフロア | 2μV(dbA)未満 | 2μV (A-weighted) 未満 |
S/N比 | 109dB (dbA)以上 | 110dB (A-weighted)以上 |
周波数応答 | 10Hz~41kHz (-3dB) | 20Hz~40kHz(-3dB) |
一般的なワイヤレスイヤホンは、Bluetoothレシーバー、DAC、アンプの機能が1つにまとまったSoC(チップ)のみを搭載しています。
FIIO UTWS5 2025は、さらにアンプ内蔵DACチップ「AK4332」を左右に1個ずつ搭載しています。
充電部分
FIIO UTWS5 2025は充電用の金属がなくなり、非接触型ワイヤレス充電になりました。

写真は左がUTWS5(前期型)、右がUTWS5 2025です。
UTWS5では、汗などが原因で充電部分に緑青(緑色の錆)が出たり、腐食してしまい充電ができなくなる故障が多発していました。
写真のUTWS5も緑青が出ています。
UTWS5 2025は非接触型ワイヤレス充電にすることで緑青や腐食による故障を防いでいます。
FIIO UTWS5 2025 パッケージ・付属品
パッケージ

パッケージはホワイト基調のシンプルなデザインです。
FIIO UTWS5の文字はホログラム処理されています。
付属品

付属品は本体のほかは、「クイックマニュアル」「マニュアル」「保証カード」「USB Type-Cケーブル」。
マニュアルと保証カード、Type-Cケーブルは箱の底に別箱で入っていました。
FIIO UTWS5 2025 本体
FIIO UTWS5 2025 表面
FIIO UTWS5 2025の表面です。
ロゴが新しい現行のロゴになっています。

左がFIIO UTWS5、右がFIIO UTWS5 2025です。
並べてみるとロゴ以外に違いは見つかりません。

FIIO UTWS5 2025 裏面
FIIO UTWS5 2025の裏面です。
充電部分の金属がなくなってすっきとした見た目になりました。

FIIO UTWS5とFIIO UTWS5 2025を並べてみると違いが良くわかります。

FIIO UTWS5 2025 上部
FIIO UTWS5 2025の上部です。
マイクのように見えますが、LEDのインジケーターです。
電源のオン・オフ時などに白く光りますが、装着して操作することが多いので光っていることはほぼ見ないです。

FIIO UTWS5 2025 下部
マイクは下部にあります。
私は通話で使うよりも、外音の取り込みで使うことが多いです。

充電ケース
充電ケースの正面です。
LEDが3つ付いていて、左右はイヤホンの充電インジケーター、中央はケースのインジケーターです。

背面には充電用のUSB Type-Cの差込口があります。

内部は充電端子がないのですっきりしています。
UTWS5の後期型に近いデザインです。

UTWS5(前期型)のケースと比べてみました。
充電端子がないのが大きな違いで、他はUTWS5の後期型を踏襲しています。
ケース内部のボタンは初回のペアリングなどで使用します。

FIIO UTWS5 2025 の使い心地
音質
私はFIIO UTWS5 2025に「TRI Starsea」というイヤホンを組み合わせて使用していますが、有線(※)に引けを取らないと言っても過言ではないです。
音質は組み合わせるイヤホンによって大きく左右されてしまう点はご理解ください。
※有線は「FX-AUDIO- D302J++」と「AKG K240 MKII」の組み合わせです。
FIIO UTWS5 2025の最大のメリットは、好きなイヤホンをワイヤレス化できることです。
これだけでも相当に満足度が上がります。

また後述する「FiiO Controlアプリ」でイコライザー設定ができるので、より自分好みの音に近づけることができます。
充電・バッテリー持ち
FIIO UTWS5 2025の仕様・スペック上のバッテリー時間は、レシーバー単体で8時間あります。
ただしAAC接続時の時間で、LDACやaptX Adaptiveではもう少し短いと考えられます。
私は1日3時間強の使用ですが、バッテリー切れになったことはありません。
ケースはフル充電で2~3回できるので、しっかりと管理すればバッテリー切れで困ることはまずないと言えます。
もちろん、FIIO UTWS5 2025にイヤホンを接続した状態で充電ケースに収納できます。

FIIO UTWSシリーズの変遷
FIIO UTWS5 2005は、シリーズ4代目にあたります。
UTWS1に始まり、UTWS3、UTWS5、UTWS5 2025と至ります。
UTWS5には充電端子の違いで前期型と後期型があるので、5代目とも言えます。
UTWS3、UTWS5(前期型)、UTWS5 2025を並べてみました。




FiiO Controlアプリ
FIIO UTWS5 2025を使うなら、必ずインストールしておきたいのが「FiiO Controlアプリ」です。
FiiO Controlアプリで出来ることを簡単にまとます。
(1枚目)
まずはペアリング設定です。
FIIO UTWS5 2025をペアリングモードにするとアプリの起動時に表示されるます。
表示されない場合は右上の「+」で製品を選んで追加します。
(2枚目)
ボタンを押した時の動作や、アイドル時に電源が落ちる時間、使用するBluetoothのコーデックなどを設定できます。
初期状態のままでも問題はありません。
(3枚目)
BluetoothコーデックにはLDACがちゃんとあります。
(4枚目)
設定ではファームウェアのアップデートやFIIO UTWS5 2025の電源を落とすことができます。

(5枚目 ※左から1枚目)
イコライザーの設定です。
プリセットはありません。
(6枚目 ※左から2枚目)
プリセットの詳細設定です。
(7枚目 ※右から2枚目)
Audioの画面です。
音量やトーン音量(操作音)、通話音量の設定ができます。
(8枚目 ※右から1枚目)
Audioにあるデジタルフィルターの種類です。
これはDACチップのAK4332に搭載されているフィルターです。
ぱっと見だと特徴が分かりにくいので、旭化成エレクトロニクスのページを参考に補足します。
Filter | Sound Type | Remarks(備考) | Edge |
---|---|---|---|
Sharp Roll-off | Traditional Sound | Pre and post echoes make powerful sound | Slow |
Slow Roll-off | Traditional Tone | Minimal echo reproduces original sound | Middle |
Short Delay Sharp Roll-off | Acoustic Sound | Post echo enhances bass sound | Sharp |
Short Delay Slow Roll-off | Acoustic Tone | Minimal echo reproduces original sound | Sharp |

FIIO UTWS5 2025 のまとめ
アプリ内の説明などに誤表記があるのですが、使用上は影響がないので気になりません。
不満点を強いて挙げれば国内価格が約3万円と高価なこと。
AliExpressなどでは約2万円で販売されているのでもう少しお安くなって欲しいところ。
FIIO UTWS5 2025は単体では使えず、他にイヤホンが必要になります。
リケーブルできるイヤホンを多数持っているなら問題になりませんが、イヤホンも揃えるとさらに出費がかさむのはつらいところ。
前モデルからの大きな変更点もなく充電方式が変わっただけなので、FIIO UTWS5 2025は完成された商品と言えます。
FIIO UTWS5 2025 のおすすめ度
商品名 | FIIO UTWS5 2025 |
---|---|
おすすめ度 | |
使用期間 | 2025年5月~ 2ヶ月(使用中) ※ 2025年6月7日時点 |

