本記事では、USBマイクのMAONO PD300XTをレビューしています。
USBマイクとして紹介していますが、MAONO PD300XTにはXLR端子もあるので、オーディオインターフェースにXLR接続することもできます。
将来的にオーディオインターフェースの導入を考えている人には、有力な候補になるUSBマイクです。
実際に使用して感じたことは初期設定がとにかく簡単な点です。
もちろんイコライザーやゲインなど細かい設定もできますが、プリセットを選ぶだけで済みます。
またAIノイズリダクションが優秀なので、AIノイズリダクションを有効にしてゲインを設定するだけでも十分に使えるUSBマイクです。
今回レビューに使用した「MAONO PD300XT」はMAONOからご提供いただきました。
記事の内容に関しては一任いただいてるので忖度なしでレビューしていきます。


MAONO PD300XT の概要
仕様
サイズ | 160mm×⌀56mm ※マイク本体のみ |
---|---|
重量 | 1,215g ※スタンド含む |
指向性 | 単一指向性 |
周波数特性(周波数応答) | 40Hz ~ 16KHz |
感度 | -10.5dBFS/Pa (USB) -52dBV/Pa(XLR) |
ビット深度/サンプリングレート | 24ビット/192kHz |
最大音圧レベル | >130dB SPL |
調整可能なゲイン範囲 | 0~+42dB |
ビット深度/サンプルレートは24ビット/192kHzでハイレゾ対応です。
周波数特性は40Hz~16KHz、もっと広いUSBマイクもありますが会議や実況・配信用途では十分なスペックです。
人間が聞き取れる周波数は一般的には20Hz~20KHzと言われています。
40Hz以下は空調や室外機、冷蔵庫の音、16KHz以上はキーンという音で有名なのはモスキート音です。
乱暴な言い方をすれば、耳障りな音は集音できない範囲になっています。
感度は-10.5dBFS/Pa (USB)です。
この値は0が基準値になり、0に近いほど高感度になります。
音を拾い過ぎると言われるHyperX SoloCastが-6dBFSです。
特徴
ここではメーカー(MAONO)がうたっている特徴を一部抜粋します。
詳細はレビュー内で触れていきます。
- お手軽セッティングで本格的なマイク音声を堪能
- 5段階ノイズリダクションシステム
- 4つのプリセットモード
- あなただけのプロフェッショナルオーディオ設定
- USB/XLRデュアル接続で多様な可能性
- 3-in-1スマートノブ&カスタムミュートボタン
MAONO PD300XT パッケージ・付属品
パッケージ
パッケージは黒と黄色が基調でサイバーな雰囲気です。
Webページを見ると、黄色はMAONOのブランドカラーのようです。

パッケージは英語のみなので各国で共通になっていることが推測できます。

パッケージを開けると、「MAONO LINK」をダウンロードしてインストールするようにとメッセージが記載されています。
PD300XTをパソコンに接続する前に「MAONO LINK」をインストールすることにします。

付属品
PD300XT本体はショックマウントが付いた状態で入っていました。
他には、マイクスタンドの台座とポール、変換アダプタ、接続用のUSBケーブルが入っています。
USBケーブルはType-CからType-Aの変換アダプタも付いています。

マニュアル類は3つ。
MAONO LINK、マイクスタンド、PD300XTのマニュアルの3つです。

PD300XTのマニュアルは日本語での説明もしっかりあります。

MAONO PD300XT 本体
MAONO PD300XT 集音部分
まずはMAONO PD300XTの正面です。
よく似たデザインのマイクがあった気がしますが、やはりカッコいいですね。
プロっぽさが漂っています。
スポンジ部分はポップフィルターと呼ばれるパーツでノイズを軽減する役目があります。
先の5段階ノイズリダクションシステムの1つ目です。

ポップフィルターの具体的な役割は、マイクにかかる息の軽減、破裂音(「ツ」やパピプペポ)のノイズ軽減、飛沫からマイクを守る役割があります。
学校の先生がマイクにガーゼを被せていたり、放送部員がマイクの前にハンカチを挟んだりするのもポップガードの役割を果たしています。
(学校の場合は飛沫対策の意味合いが大きいです。)
ポップフィルターは取り外しが可能です。
取り外すとマイクの集音部分が出てきます。

集音部分を拡大したところです。
しっかりとした作りであることが分かります。

写真からはわかりにくいですが、集音部分には高オフアクシスノイズ除去機能が搭載されています。
5段階ノイズリダクションシステムの2つ目です。
高オフアクシスノイズ除去機能は、余計な方向からのノイズを低減する機能です。
MAONO PD300XTの場合は、先端から集音するのでサイドからのノイズを低減する役割があります。
MAONO PD300XT ショックマウント
MAONO PD300XTにはショックマウントがデフォルトで付いています。
このショックマウントが5段階ノイズリダクションシステムの3つ目です。
写真からもわかるようにショックマウントのパーツとはネジで固定されています。

ショックマウントの役割は名前の通り衝撃を緩和する役割があります。
マイク本体に衝撃や振動が伝わらないようしてノイズを軽減します。
例えばマイクの位置を直したり、マイクのボタンを触る時に発生する振動、デスクを揺らした時の振動が伝わるのを防ぎます。
背面から見るとわかりやすいのですが、ゴム製のパーツでマイクが宙吊りになっています。

外側のリング部分は金属製で、EMIシールド(電磁遮蔽)の役割があります。
これが4つ目の5段階ノイズリダクションシステムです。
MAONO PD300XT コネクタ部分
コネクタはマイク底面に集約されています。
一番大きい3ピンのコネクタがXLR端子で、他にUSB Type-Cとイヤホンジャック(3.5mmジャック)があります。

もちろんイヤホンジャックはダイレクトモニタリングに対応しているので、遅延なしで自分の声を確認することができます。
MAONO PD300XT ボタン類
MAONO PD300XTのボタン類は、ミュートボタンとつまみ(ノブ)とシンプルです。

ボタン類は少ないですが複数の役割があります。
ミュートボタンは長押しでノイズリダクション機能(デフォルト)を起動できます。
つまみ(ノブ)は押すことができて、マイクゲイン、ヘッドホン音量、モニタリング音量の調整を切り替えることができます。
電源を入れた方が分かりやすいので、電源を入れた状態で説明します。
通常時はマイクのマークが緑色に光っています。
つまみの周りはインジケーターになっていて、入力レベルに応じて光る仕組みです。

ミュートボタンを1回押すとマイクのマークが赤く点灯します。
ミュートボタンを長押しすると紫のマークが点灯してノイズリダクション機能(デフォルト)がオンになります。
写真はミュートとノイズリダクションをオンにした状態です。

ミュートボタンの長押し時の機能は、ノイズリダクションのオンオフのほかにもマイクモニター(ダイレクトモニター)の無効化、PCモニターの無効化、ヘッドフォンのミュートのいずれかを割り当てることができます。
つまみを1回押すとマイクゲイン調整、2回でヘッドホン音量の調整、3回でモニタリング音量の調整に切り替わります。
点灯するマークが変わるのでひと目で見てわかるようになっています。

これらのマイク本体で設定した値はソフト(アプリ)と連動しています。
MAONO LINK
インストール~起動~接続
まずはMAONO LINKをインストールします。
バージョンアップは頻繁にされているようなので安心です。
インストールをしたら早速MAONO LINKを起動します。
マイクを接続するようにメッセージが出るので、接続して「Seek assistance」のボタンを押します。

認識すると「PD300X Microphone」が表示されるのでクリックします。
販売時のモデル名はPD300XTですが、PD300Xと表示されます。

新しいファームウェアがリリースされている場合はアップデートします。

基本設定
続いてMAONO LINKを設定していきます。
基本設定ではゲインだけ調整すれば問題ないです。
ゲインもマイクからの距離で表示してくれているので初心者にもわかりやすいです。

ノイズリダクションも細かく設定することができます。
私はそこまで詳しくないのでデフォルト値のままにしました。

イコライザー
続いてScenesからイコライザーの設定です。
「FLAT」「Low cut」「Mid boost」「Low cut & Mid Boost」がプリセットで準備されています。

より細かくイコライザーを調整したい人は、「Original」から編集することもできます。
このイコライザーの設定が特徴の1つ「あなただけのプロフェッショナルオーディオ設定」ですね。

用途に合わせて選ぶだけで済むように、「Podcast」「Recording」「Game」のイコライザーのプリセットも用意されています。
特徴の「4つのプリセットモード」に該当するのですが、Originalを含め4つですね。

これらのプリセットはカスタマイズして使用することもできます。

イコライザーはMAONOのWebサイトでも提供されているので、さらに追加することもできます。

AIノイズリダクション
商品ページでは言及されていなかったのですが、AI Settingの項目があり、中にはAIノイズリダクション(AI noise reduction)がありました。

AIノイズリダクションを有効にした場合は、デバイス名「MAONO AI Microphone」を使用します。

AIノイズリダクションとゲインの調整だけすればすぐに使えるレベルになります。
MAONO PD300XT の音質
録音環境
MAONO PD300XTの音質を確認するために、最もわかりやすい録音データを掲載します。
録音はマイクからの距離が約40cmと20cmの条件で行いました。
基本設定はデフォオルト値、イコライザーはフラットにしてあります。
録音ソフトはWindow11のサウンドレコーダーです。
項目 | 40cm | 20cm |
---|---|---|
音声のみ | ゲイン100 | ゲイン80 |
音声+タイピング音 | ゲイン100 | ゲイン80 |
音声+タイピング音 | ゲイン70 + AIノイズリダクション | ゲイン40 + AIノイズリダクション |
AIノイズリダクションが無効の時はデバイス名「MAONO PD300X Microphone」を使用し、有効の時は「MAONO AI Microphone」を使用しています。
MAONO AI Microphoneを使用すると音量が大きくなるのでゲイン値を適宜調整しました。
※音量が大きくなってしまう問題は後日アップデートで解消予定とのことです。
項目 | MAONO PD300X Microphone | MAONO AI Microphone |
---|---|---|
ビット深度/サンプリングレート | 24ビット/48kHz | 16ビット/48kHz |
タイピング音はマイク背後のテンキーから鳴らしています。

録音データ(距離40cm)
マイクとの距離が40cmの場合、ゲインは最大値の100付近が適正になりました。
(※ゲインは声の大きさに左右されるのであくまで目安にしてください。)
ゲインが大きいと周りの音を拾いやすくなるので、タイピング音はしっかりと入り込んでしまいます。
AIノイズリダクションを有効にすると出だしにタイピング音は入っていますが、すぐに気にならないレベルになります。
その代わりに音量が大きくなるのでゲインを30下げて調整しましたが、声の抑揚が目立ってしまいました。
それでも音質的には十分実用的です。
録音データ(距離20cm)
ゲーム実況などでは現実的な距離の20cmにしました。
距離が20cmの場合、設定画面上の目安のゲインは50になりますが、私の場合80くらいが適正でした。
これくらいの距離になると単一指向性の特性が生きてタイピング音もかなり軽減され、Youtubeのライブ配信に近い雰囲気が出てきます。
AIノイズリダクションを有効にすると出だしのタイピング音以外はほぼ気にならないレベルになりました。
やはり声の抑揚が目立ってしまいますが音質的は問題ありません。
録音からわかったこと
録音からわかったことは以下の3点です。
1点目は音質。
録音データを聞いていただくのが早いのですが、音質はかなりきれいに録音できています。
エアコンの音やパソコンのファンもある中でホワイトノイズもなく、きれいに録音できています。
2つ目は、デバイス名「MAONO PD300X Microphone」と「MAONO AI Microphone」の音量差が大きい点。
今回の録音時はゲインを調整しましたが、実況や配信で切り替える場合はあらかじめWindowsの入力音量を調整しておくことをおすすめします。
(MAONO PD300X Microphoneを100とするなら、MAONO AI Microphoneは75前後が適正です。)
※この音量の差は後日アップデートで解消予定とのことです。
3つ目はAIノイズキャンセリングの威力が強力な点。
タイピング音を含めて雑音を強力に除去します。
今回は設定していませんが、イコライザーやコンプレッサー、リミッターも設定すればさらにきれいに録音できることは確実です。
MAONO PD300XT のまとめ
MAONO PD300XTは、「MAONO LINK」に多彩なイコライザーのプリセットがあり、さらにAIノイズリダクションも付いています。
AIノイズキャンセリングを有効にして、ゲインの調整だけすればすぐに使えるUSBマイクです。
AIノイズリダクションの有効時(MAONO AI Microphone)と、無効時(MAONO PD300X Microphone)の音量差が大きいのが気になりますが、Windows側の入力音量を調整すれば解消できます。
MAONO PD300XTはXLR接続もできるので、将来的にオーディオインターフェイスを導入した時も引き続き使用することができます。
初心者の方が初めてのマイクとして選ぶには最適なマイクと言えます。
MAONO PD300XT のおすすめ度
商品名 | MAONO PD300XT |
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おすすめ度 | |
使用期間 | 2025年8月~ 0.5ヶ月(使用中) ※ 2025年8月20日時点 |